鳥取県金属熱処理協業組合

水曜日, 12月 08, 2010

 

とりねつ通信16



“とりねつ”通信 16

  発行日:2010/12/01
  発 行:鳥取県金属熱処理協業組合
Tel:0859-24-0363  Fax:0859-29-5699
e-mail:info@torinetsu.jp

貴社ますますご盛栄のこととお慶び申しあげます。
とりねつ通信の発行に少し間があきましたが、これからもよろしくお願いします。
今回のとりねつ通信では、熱処理での依頼品の割れについて紹介します。1回分では、お伝えできないので、2回にわたって紹介致します。


依頼品の割れとは、どんなものか?

棒状の物が真っ二つに折損したものやエッジ部分(切り欠き)から薄肉部に亀裂が生じたものをいいます。当組合において、一昔前から比べると現在ではかなり発生数は少なくなりましたが、未だに無くすことのできない不具合のひとつです。ではなぜそのような割れが生じた又は生じるのかを考えてみたいと思います。

割れの原因

割れの原因には以下の3つの要素があります。

① 熱処理作業
② 材質・形状
③ 素材・組織


依頼品の割れは、だいたいこの3種類で説明できます。


については、以前は恥ずかしい話ですが当組合が熱処理を実施するに当たり、無知であったり、慣れていなくて発生する事例もありました。SC材の焼戻し時、冷却に水をかけるようなことをしますが、SKD材(ダイス鋼)にまで早く冷却させるために水をかけ割ってしまったと聞いたことがあります。(ずいぶん昔のこと)また、ハイスの焼入れままの棒状の依頼品が2mmくらい曲がっていたために、プレス機械で矯正しようとして、真っ二つに折れ、勢いよく飛んでいったこともありました。
については冷却速度を早くしなければならない材質や均等に冷えない形状のものは曲がりが発生しやすくなります。これらが原因の場合、曲がりの延長線上に割れがあると言えるかもしれません。例えばSK材他で焼入れ後、変形の大きなものを、プレス焼戻しで矯正しようとして、穴や薄肉部のあたりから折損することが度々おこり、お客様に大変迷惑をかけ、中には矯正しなくて良いと言われることもありました。これらは油焼入れ品(SKS,SUJ等)に多く発生する傾向があります。他にも、焼入れして炉から出た依頼品は、まだ100~200℃位の温度であり焼戻し前に焼入れ油を取り除くため直ぐに洗浄し冷やしきると、焼割れが発生しやすくなります。またエッジ部分(切り欠き)が内径にあるか外径にあるかで昇温時か降温時に亀裂を生じることがあります。エッジ部分の位置によっても割れるタイミングは違います。このように原因は様々でありますが、当組合は、熱処理を実施するなかで、焼割れが発生するメカニズムを解析し割れが出ないよう継続的改善を実施していきます。

次回は最近多くなってきたの材料・組織について説明します。

※現在“とりねつ通信”はFAXで皆様に配信しております。
ご希望の方はメール配信も可能ですのでご連絡下さい。

火曜日, 8月 24, 2010

 

親子ふれあい参観日






 2010年(平成22年)8月11日(水曜日)、㈱島谷水産・東京印刷㈱・鳥取県金属熱処理協業組合の3社合同で、『親子ふれあい参観日』が行われました。 
 この企画は、鳥取県家庭教育推進協力企業連携活動支援事業の一環として、【仕事を語ろう、仕事を見せよう】をスローガンに、会社で働くお父さん・お母さんの姿を実際に子供たちが見学し、仕事の現場を理解してもらう事が狙いの一つです。
 東京印刷㈱は今年で6年目、弊社は今回が初の参加でした。
 今回は総勢27名のこどもたちが、お父さん・お母さんの職場を見学しました。
 
  【工程】

    ㈱島谷水産 ― とりねつ ― 東京印刷㈱


木曜日, 8月 19, 2010

 

2011年度新卒者募集


2011年度新卒者募集

応募資格:大学・短大・高専
説 明 会:第1回6月26日 10:00~12:00(当組合)  (終了致しました)
第2回7月10日 10:00~12:00(当組合)  (終了致しました)
第3回8月19日とっとり就職フェアー(米子コンベンション)(終了致しました)
受付期間:9月6日~9月21日(郵送又は直接)
必要書類:履歴書・卒業(見込)証明書・成績証明書
選考日時:9月25日 9:00~(当組合)
選考方法:作文・面接

詳細はハローワーク米子に提出済み
問合窓口:庶務係 中島さつき
電話:0859(24)0363
Eメール:nakashima@torinetsu.jp

火曜日, 7月 27, 2010

 

とりねつ通信15


“とりねつ”通信 15
                            発行日:2010/7/23
                        発 行:鳥取県金属熱処理協業組合
                      Tel:0859-24-0363  Fax:0859-29-5699
                      e-mail:miyano@torinetsu.jp

 拝啓 貴社ますますご盛栄のこととお慶び申しあげます。
 今回は、お客様の変形(寸法変化)に関するご質問(その3)にお答えするために、第15号を発行いたしましたので参考にしていただければ幸いです。




Q.熱処理すると寸法が変化しますか。

A.以前の “とりねつ”通信11で熱処理することにより、金属組織内部の結晶構造が変態により変化することを説明しました。外観は同じでも、中の結晶構造は全く別物となり、硬度が高くなったり、じん性が増したりします。この結晶構造の違いにより、寸法が縮む又は伸びることがあります。更に、焼戻し温度や形状(長板,筒状)で寸法変化が異なります。焼入れ後の焼戻し温度で硬度が決まり、その時寸法も決まるのです。下図はSKD11のおおよその寸法変化率を示したものです。たとえば硬度60HRCを狙うとき低温焼戻し(180℃)でも高温焼戻し(500~510℃)のどちらでもいいですが、寸法変化は高温焼戻し(500~510℃)が最小になります。狙い硬度により焼戻し温度を変えるため、寸法変化も変わってきます。精度の高い製品の場合は、是非お問合せください。


火曜日, 3月 30, 2010

 

中小企業 IT経営力大賞

 

 経済産業省では、優れたIT経営を実現し、かつ、他の中小企業がIT経営に取り組む際に参考となるような中小企業等をIT経営実践認定企業・組織として認定し、更に優れたものを、経済産業大臣等が表彰する「中小企業IT経営力大賞」を平成19年度に創設しました。


 平成21年度に実施された第3回「中小企業IT経営力大賞2010」において、とりねつは231件の応募の中から優秀賞(全国中小企業団体中央会会長賞)の受賞IT経営実践認定組織に認定されましたのでここに報告させていただきます。


      ~2010年3月24日 中小企業IT経営力大賞 記念式典~




           




  






 


    これからもこの賞に励みに、社員一同邁進していきます。



    

火曜日, 2月 02, 2010

 

とりねつ通信14



“とりねつ”通信 14
“とりねつ”通信 Vol.14 
                     発行日:2010/01/30
                     発 行:鳥取県金属熱処理協業組合
                         
                     Tel:0859-24-0363  Fax:0859-29-5699
                     e-mail:miyano@torinetsu.jp


 拝啓 貴社ますますご盛栄のこととお慶び申しあげます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 随時熱処理を実施していましたハイス系の焼入れ処理日を火曜日と木曜日に決定しましたので、お知らせ致します。



Q. ハイスの焼入れ日・納期等について教えてください。
A. 下記の様な日程になります。詳しくは、工程担当まで確認下さい。


 ※1 各処理日のAM11:30までに持ち込み(貨物便到着)であれば、翌日の夕方
    貨物発送いたします。
 ※2 ハイス系処理は処理開始の時間が遅いため、また材質によっては焼戻し
    が3回必要な為、翌日発送できない場合があります。

・特殊な熱処理の場合は工程担当まで連絡下さい。
・納期お急ぎの場合(引取り等)も工程担当まで連絡下さい。

 

とりねつ通信13



“とりねつ”通信 13

 
                     発行日:2010/01/04
                     発 行:鳥取県金属熱処理協業組合
                         
                     Tel:0859-24-0363  Fax:0859-29-5699
                     e-mail:miyano@torinetsu.jp

拝啓 貴社ますますご盛栄のこととお慶び申しあげます。
新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年最初の“とりねつ”通信は、前回に引き続き窒素を使った熱処理について紹介いたします。

とりねつの窒素利用熱処理技術 ~前回より引き続き~

3.ファイン窒化(プラズマ窒化の応用技術)
  通常の窒化処理は、製品表面に高硬度な化合物層を生成しますが、切削工
 具の高品質化、長寿命化においては、むしろ化合物層が非常に固いために脆 
 く、刃先が欠損してしまうこともあります。これに対し、ファイン窒化処理では、窒素
 を極めて薄くコントロールすることで化合物層が全く生成せず、PVD処理に匹敵す
 る寿命を工具に与えることができます。
4.TORINITE-S[トリナイト-S]処理(ステンレスの耐食性を落とさずに表面硬化)
  オーステナイト系ステンレスに通常の窒化処理を施すと耐食性が低下します。
  TORINITE-S(トリナイト-S)処理は800HV以上の硬い層を10μm程度形成し、耐
 食性と耐磨耗性を両立した処理となります。形成された硬い層はS相と呼ばれ
 従来の窒化とは異なり高耐食性,非磁性などの性質を持っています。

以下は窒化でなく、窒素を利用した焼入れ技術です。

5.浸炭浸窒焼入れ処理(炭素と窒素を同時に入れた焼入れ方法)
  浸炭を行う際にアンモニアを添加することにより浸炭と浸窒を同時に行うことが
 できます。浸炭浸窒焼入れは、焼入れ性の悪い材料でも硬化層を得ることがで
 き、浸炭組織に比べ、耐摩耗性や焼戻しによる耐軟化性に優れています。
6.TORIQUENCH-N[トリクエンチ-N]処理(浸窒焼入れ処理)
  TORIQUENCH-N(トリクエンチ-N)処理は、炭素に替わり窒素によるマルテンサイトを
 生成する新しい焼入れ方法です。“窒化処理では硬化層深さが足りない”,
 “浸炭処理では歪が大きい”といった部品への適用が最適です。この処理は
 浸炭可能な材料に適用可能です。

以上、2部にわたり窒素利用を中心とした熱処理技術を紹介いたしました。窒素は炭素と似た挙動を持つ興味深い物質となります。また地球上に大量に存在しており有効利用可能な物質でもあります。“とりねつ”ではこれらの物質を有効利用し今後も有用な熱処理技術の開発に努めます。

                                            敬具
 ※現在“とりねつ通信”はFAXで皆様に配信しております。
  ご希望の方はメール配信も可能ですのでご連絡下さい。

月曜日, 12月 21, 2009

 

とりねつ通信12



“とりねつ”通信 12

                      “とりねつ”通信 Vol.12 2009/12
                     発行日:2009/11/28
                     発 行:鳥取県金属熱処理協業組合
                         
                     Tel:0859-24-0363  Fax:0859-29-5699
                     e-mail:miyano@torinetsu.jp


                                
拝啓
 貴社ますますご盛栄のこととお慶び申しあげます。
 朝夕冷え込む季節になりました。皆様方はいかがお過ごしでしょうか。
 今回のとりねつ通信では、最近お問い合わせの多い窒素を使った熱処理について紹介します。
 窒素を使った熱処理の代表的なものには窒化があります。以下に概略と、とりねつの窒素利用熱処理技術の一部を2回にわたって紹介致します。

~概略~
    窒化の歴史的背景を紐解いて見ますと、1923年に、ドイツのアドルフ・フラ
   イ博士がアルミニウム、あるいはクロムなどを含んだ窒化鋼をアンモニア雰
   囲気中で約500℃の低温で加熱したところ、その表面に極めて硬い窒化層
   が出来る事を発見しました。当時より比較的低温処理で歪が少なく硬化可
   能との事で航空,船 舶,軍用品など精密部品から適用が始まっていきま
   した。
    窒化処理は表面硬化熱処理の一手法で、様々な金属元素と窒素を化合
   し、硬い窒化物を形成して表面を硬くする処理です。これは通常の焼入れ
   を主体としたマルテンサイト変態を代表とする組織変態を利用した硬化法 
   とは原理が異なります。
    窒化処理の主目的は、耐磨耗性、耐疲労性、耐腐食性、耐熱性の向上
   です。窒化しやすい特殊鋼で一番ポピュラーなのはAl、Cr、Moを含む
   SACM645(通称窒化鋼)です。他にはクロムモリブデン鋼などが窒化に
   適しており、最近ではステンレスへの窒化も可能となっています。

とりねつの窒素利用熱処理技術
 1.ガス浸硫窒化処理
   窒化層の最表面に硫化層を生成することにより、固体潤滑層を持つ表面
  構造を作ります。これにより、耐焼付性、耐カジリ性、耐摩耗性を著しく
  向上させることが可能となりました。この表面構造は、通常の窒化層より
  耐熱性、潤滑性に優れています。
 2.ガス軟窒化処理
   アンモニアガスに加えて浸炭性ガスを混合して供給する窒化法をガス軟
  窒化といいます。炭素鋼などを主体とした低級材料に安定した硬化層を生
  成することが出来ます。
                                       ~続きは次回

※お詫びと訂正
 過去“とりねつ通信8”におきまして最大処理寸法を紹介しましたが、プラズマ窒化炉有効寸法に間違いが ありました。以下訂正いたします。ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。
         ×誤) φ910×2000H  →  ○正)φ750mm×1700H

                                            敬具

鳥取県金属熱処理協業組合
〒683-0851鳥取県米子市夜見町3001-3 TEL.0859-24-0363 FAX.0859-29-5699